医療現場ではスタッフの作業服としてスクラブがよく用いられるようになりました。支給する場合もスタッフに買わせる場合にも手配の仕方をどうするかが大きな課題になります。販売店で直接購入する方法はしばしば選ばれていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
デメリットも合わせて紹介するので検討してみて下さい。
スクラブを購入する方法の選択肢
医療現場で指定のスクラブをスタッフに着用させるためにはどのような購入方法があるのかをまずは確認しておきましょう。医療用スクラブを取り扱っている販売店から直接購入するのが必ずしもスタンダードというわけではありません。
個人経営のクリニックでは直接購入が最も主流なのは確かですが、大手の医療法人が経営している病院やクリニックでは代理店経由で購入することが多くなっています。施設に出入りしている代理店が一つか二つはある状況にしておき、必要が生じたときにはその代理店に依頼して手配をしてもらうというのが代理店経由での購入方法です。
また、最近では個人経営のクリニックでも中堅クラスのクリニックなどでもメーカーからの直接購入をしているケースが増えてきました。メーカーがECサイトを運営して使用者に直接販売するBtoBまたはBtoCのビジネスを行う傾向が強まっているからです。
もう一つの方法として医療施設側が購入せずに、指定のスクラブをスタッフに自分で購入させる方法もあります。指定せずに自由に選べるようにする仕組みにしているところも少なくありません。ユニフォームとしての意味合いが薄まりますが、スタッフが個々の考え方に応じて選べるという点で優れている方法です。
このように、大まかに分けると医療用スクラブの購入の仕組みは4種類に分けられることを念頭においておきましょう。
スクラブを販売店で購入する二つの方法
医療用スクラブを施設で直接購入するときには二つの方法があるので、メリットやデメリットを議論する前に予め理解しておきましょう。大きな医療施設では通信販売を利用して現場に届けてもらうのが一般的な購入方法です。
カタログから電話で注文して購入するか、インターネット通販を利用するのが典型的です。もう一つの方法は販売店の店頭で購入してくる方法で、小さな規模のクリニックではしばしば行われています。個人経営の場合には時間があるときに買いに行ってしまった方が送料などの負担もなく、実際にいくつかのスクラブを見てみて良し悪しを判断することができることから店頭での直接購入がよく選ばれている方法です。
スクラブを販売店で購入するメリット
医療現場で使用するスクラブを販売店で購入するメリットは、スクラブを安く手に入れられる可能性が高いことです。代理店に依頼すると代理店割引が適用されるものの、せいぜい10%程度というのが一般的です。メーカーからの購入の場合には定価通りのことが多く、割引される場合でも代理店割引と同じくらいの水準になっています。
しかし、販売店ではセールスプロモーションのためにセールを実施したり、在庫処分のために大幅割引をしたりすることもよくあります。結果として安く購入できるタイミングがあるので、たくさん手配する必要があるときにはまとめ買いをしてストックしておくなどの工夫をすることが可能です。
販売店での店頭購入ならすぐにスクラブを手配できるのもメリットです。通販の場合には数日かかってしまうことが多いですが、店頭なら購入してきてすぐにスタッフに着用させることができます。在庫が不足してしまっていたときに今日の業務に必要なスクラブを支給できないといった問題が起こることもないわけではありません。
確実にその場で調達できる点は大きなメリットになります。代理店では在庫品なら即日で届けてくれることもありますが、一般的には翌日以降の対応になるでしょう。メーカーから取り寄せになると数日かかるので、急ぎのときの手配方法としては販売店での購入が優れています。
また、通販で販売店から購入する場合には一度購入した販売店なら顧客情報を記録してくれていることが多く、電話やメール一本ですぐに送ってくれるサービスもあります。必要時に手間をかけずに簡単に手配できるようにしたいなら販売店に顧客登録をしておくのが良い方法です。
スクラブを販売店で購入するデメリット
販売店で医療用スクラブを買うデメリットはラインナップが少ないことです。取り扱っているスクラブの種類が少なく、特定のメーカーに限られてしまっているのが一般的です。通販なら色々な候補がありますが、探すのに手間がかかることは否めないでしょう。
その点では代理店なら希望を伝えれば候補を探してくれるので簡単です。メーカーからの直接購入なら、スクラブを生産しているメーカーを一通り対象にできるのでラインナップは実質的には流通しているもの全てになります。
十分な機能と魅力的なデザインを兼ね備えているスクラブを取り扱っている販売店が利用しやすいところにあれば問題はないですが、スクラブの取り扱い店舗は決して多いわけではないので妥協せざるを得ないこともあるでしょう。
他の方法とよく比較して決めよう
スクラブの購入方法を決めるときには販売店での購入以外も検討してよりメリットが大きくなるように心がけましょう。必ずしも購入方法を一つに絞る必要はなく、臨機応変に複数の買い方を選んで運用できるようにすることもできます。
調達の早さが求められるときには販売店の店頭で購入し、普段は代理店を経由して手配するといった形にもできるでしょう。本人が購入しても構わないけれど、申請をすれば施設側で販売店から手配するという仕組みにしていることもよくあります。
どの購入方法にもメリットもデメリットもあるので、場合分けをして運用方法を定めておくのが良い方法です。現場の状況や規模によって最適な仕組みにも違いがあります。原案を作って運用していき、最適な方法を探っていくようにしましょう。
医療用スクラブの購入方法は慎重に検討しよう
販売店で医療用スクラブを購入してスタッフに着用させる方法はすぐに手配できて安上がりにできる可能性もあるのがメリットです。しかし、他の方法に比べてラインナップが少なく、最適なスクラブを手に入れられるとは限らないのがデメリットになります。
どのような形で調達するかは他の方法と比較してから決めるようにしましょう。